2019/03/04〜03/19ポルトガル・スペイン旅⑤「地獄の口 Boca do Inferno」へ。ずぶ濡れカスカイス観光。
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2019年3月7日。今日のリスボンは雨、時折曇り。天気はよくありません。
何をして過ごそうかなとグーグルマップを見ていると、リスボン近郊の街カスカイスの方に、「地獄の口 Boca do Inferno」という観光スポットがあることに気づきました。
地獄の口、だなんてなんだか物騒な名前です。自然風景や風や崖が好きなので、天気は悪いですが行ってみることにしました。まあなんとかなるだろうと、着るものとりあえずででかけました。
まずはリスボン市内の電車で、近郊地域への列車が出ているハブ駅、Cais do Sodre駅に向かいます。
そこから、近郊列車に乗り換えてカスカイスという、左下のはじっこの駅に向かいます。
カスカイスは海沿いの街ということで、リゾート地としても有名なんだとか。
今日はあいにくの曇り空で、リゾート感はゼロですが、レストランやホテルが多く建っていたので確かにリゾート地なようです。
駅を降りて、マップを見てみると近くに小さなビーチがあることに気づきました。まずはそこに立ち寄って海を見に行きます。私は人気の少ないビーチで海を眺めるのが好きです。
地図で見ると2つの小さいビーチがつながっているようです。
寂しいビーチで一息ついたら、地獄の口へ向かいます。
地獄の口は、カスカイス駅から少し離れた場所にあるようです。
私は海沿いを、こういうルートでいくことにしました。グーグルマップによると多少遠回りをする形となってしまっていたようです。
途中、お城みたいな建物を見つけました。
Museu COndes de Castro Guimaraesと地図では表示されています。貴族の住まいが今では博物館として開放されているようです。特に中に興味がなかったのでスルーして先に進みました。
海沿いの道、車しか通らないような道路の脇を歩いているので、だんだんと潮風が強く吹き荒れてきました。崖上のようになっていて、遮る建物が周囲に無いのです。
今日の天気の悪さに加えて、崖際の潮風で、もう風やら雨粒やらで、この辺りから、道のりを行くのが険しくなっていきました。
そんなこんなで、海を眺めながら行こ〜と気楽に考えていた結果、全身濡れ鼠になりながら強くて冷たい風に吹きさらされながら到着しました。こんなはずでは。
これが、地獄の口です。
何年にもわたって叩きつけられてきた波によって削られ、ぽっかりと空いた崖やその岩肌は自然の力強さを感じさせられるものでした。
ただ、このあたりから雨が強く降ってきていて、全身ずぶ濡れになりはじめている私としては、ふーん、くらいの感想でした。思ったより小さい地獄の口でした。
確かに、打ち寄せる波や生じている渦潮は印象深いものでした。だけれども、今は、はやく屋内に入りたい。暖まりたい。
よし、見たいものは見た。帰ろう。というか、屋内へ、どこでもいいから避難しよう。そう思いましたが近くに店などがあまり無いのです。
手持ちの現金がわずかな私はクレジットカード払いができる店しか入れません。そもそも、悪天候かつリゾート地で閑散期なせいか、開いている店がありません。
来た道を歩いて戻る頃には、雨は横殴りの強いものへと変わり始めていました。寒い。持っていた小さな折り畳み傘なんて、全く役に立ちませんでした。
よくわからないケバブ屋に入って、とりあえず濡れた髪を絞り、服を絞り、椅子に座ってじっと雨が弱まるのを待ちました。
店員さんはスリランカかどこかの出身らしく、私が拙いポルトガル語で注文したら、お前はなんでアジア人で観光客なのにポルトガル語で注文したんだ、英語でいいじゃないか、と仲間内で笑われましたことを覚えています。
そんなことはどうでもいいのです。なんてったって全身ずぶ濡れなのですから。髪なんてもうシャワー後の様相。
雨が弱まった隙を見計らって駅へと戻り、今日はもう宿に戻ることにしました。
帰路で、Airbnbの宿のホストに、ヒーターを貸してくれないかと連絡したら快諾してくれました。その結果。
そんな地獄の口観光でした。口よりも、そこにたどり着くまでの過程と帰路が地獄だったように感じます。
明日はいよいよ、ユーラシア大陸最西端の岬、ロカ岬へ行きます。
つづく