2019/03/04〜03/19ポルトガル・スペイン旅⑧ラゴスにて休養、土産の調達
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前回、リスボンからポルトガル南のラゴスに到着した私。着いて早速、体調不良で寝込みました。
明らかに風邪の症状でしたが、風邪薬はもっておらず、頭痛薬と鼻炎薬を飲んでしこたま寝て過ごしました。
薬を寝て、汗をかきながら寝て起きてを繰り返し、朝を迎えた2019年3月10日。
少し回復していた私はとりあえず、ホテルの朝食バイキングに降りて行きました。なんてったってビュッフェスタイルです。貧乏性ですから、食べ放題では腹がはちきれるまで食べるし、米粒ひとつ残したら畑の神様から罰が与えられると育てられた人間です。そう考えると、ビュッフェという形式は、なんて飽食の時代を表しているのでしょう。ドイツの簡素な食事を思い出します。2017年にドイツに行ったときは、パン!バナナ!リンゴ!茶!以上!みたいな食事でしたので...。
泊まっているのは「Hotel Montemar」です。調べていただくとビュッフェの様子の写真も掲載されています。普通の朝飯スタイルです。
朝食はおいしかったです。この写真手前の甘くないシフォンケーキみたいなのがおいしかった。黄色いやつ。
ポルトガルでは、黄色い焼き菓子に多く出会いました。黄色いというか、卵を使った焼き菓子ですね。ベレンのパステル・デ・ナタしかり。これ、なぜでしょう。気になって調べてみました。
どうやら昔、修道院では卵の白身、卵白をアイロン掛け時の糊として使っていたようなんですね。シーツとかがパリッとするようにでしょう。それで、使わなかった卵黄の方を焼き菓子やパンなどに使ったとか。カスタードクリームなどを使った伝統的なお菓子が多いのもそういう背景があるようです。
トーストの上にチーズとハムとトマトを乗せて焼いて、バジルをかけたいわゆる日本のピザトーストみたいなのがポルトガルにもありました。あと、トマト。うめえ。なんてみずみずしいんだ。ロバのように食べました。写真には撮ってませんが、三皿目はトマトと水菜と辛いサラミだけを大量に食べました。
他の宿泊客もそぞろに着席しはじめます。人の数もまばらです。私の隣にはアロハシャツみたいなのを着た白人のおじいさまがおひとり。遠くの席には中国人家族連れが。あ、あっちの席にはヨーロピアンな老夫婦が。今食堂にやってきた人は、若くて日焼けしているからサーファーか何かかな...などと考えていたら隣のおひとり様御老人が声をかけてきました。
どこから来たの?と聞かれ、日本です。と答えたらそりゃまあ遠いところから来たね、と。ひとりで来たの?と聞かれ、そうです。と答えたら不思議そうな顔をしていました。
ラゴスはリゾート地です。言ってみればハワイやグアムです。確かに、ハワイやグアムは一人旅でいくところではないかもしれません。食堂を見渡しても若い、一人旅の人間は私しかいません。あら、ここでもまた浮いてしまったのね、なんて思いながら三皿目をたいらげました。
私は日本国内を旅行したことはあまりありません。学校の修学旅行で京都・奈良に行ったり、沖縄に行ったりしたことがあるくらいです。震災後の福島にも訪れたことがあります。
海外旅行したのは、初めての台湾旅行を除けば、いつも一人旅でした。よく友人に聞かれます。「一人で旅して楽しい?」とか「一人旅って寂しくない?」とか。
一人旅でも楽しいですし、スケジュール調整とか気配りもしなくていいので気楽です。なにより、私はどこにいても、何をしていてもずっと寂しいのです。そういう風に物事を捉えがちな人間ですので、むしろ、ひとりで海外旅行しているときは新しいものばかりの刺激に反応するので忙しく、いつも日常で感じている寂しさをおぼえる暇がありません。
そして、そういう類の人間はこの先何があっても多分ずっと、死ぬまで寂しいのです。寂しいなりにやれることをやるしかないのです。
朝食を済ませたら一度部屋に戻りました。やっぱりまだ体調が万全ではないようで、シャワーを浴びたらなんだか疲れてしまってベッドに沈みました。
昨日手洗いして干した洗濯物も生乾きです。ああ、洗濯物が揺れているなあ、今日はどうして過ごそうなどと考え始めます。
もともと、今日、目的地であるサン・ヴィンセント岬にいく予定でした。ですが、ラゴスからは距離がある場所なのでちょっと体力的に厳しそうです。このあたりで体調を崩すだろうなと予感してラゴスでは多めに滞在する予定をたてていたので、今日は休養日とすることにしました。
ただ、こんなにいい天気なのにずっと部屋にいるのももったいないです。しかし、この太陽ギラギラな街を長時間歩くのは、今日の体調では避けたい気分。Googleマップで近場をいろいろ見て探しました。すると、目に留まるものがありました。
Pingo Doce、どうやら現地のスーパーマーケットです。いえ、地図上では「ハイパーマーケット」となっていました。スーパーよりハイパーなのです。スーパー好きとしては気になりますね。
ポルトガル滞在もラゴスで最後になるので、日本の友人たちへのお土産をここで買うことにしました。
また、明日向かうサン・ヴィンセント岬行きのバスが出ている中央バスターミナルも見つけました。
ガイドブックには、隣町のファーロからサン・ヴィンセント岬まで行くルートしか載っていませんでしたが、ここラゴスのこのバス停も経由して、岬に行くことができます。明日のための予習として今日、ここに立ち寄りチケット料金の確認などもすることにしました。
なんてったって、岬に行ったあと、スペイン入り、すなわちセヴィリヤに行くバスに乗るのもこのバス停ですからね。事前のチェックは大事です。なんせクレジットカードが使えないところが多いのです、ポルトガル。手持ちの現金も少なくなってきているなか、出来る限りクレジットカード払いで済ませたい。
ラゴスの街を歩きます。暑い。帽子も日焼け止めも日傘も無い私、無力です。
そして行ってきましたスーパー、いえ、ハイパーマーケットのPingo Doce。
買ったものはこちら。
ポルトガル内では唯一とされている茶の生産地、アソーレス諸島で作られたお茶などを買えました。茶好きとしては試してみたいと思っていたものなので嬉しい。
あとは、「塩の花 flor de sal」と呼ばれる現地では有名な塩もいくつか。ポルトガル語の絵本も売ってたので買っちゃいました。
あと、リスボンの宿に持参して歯ブラシセットを置いてきたことに気づいたので買い足しました。
どこの国に行っても思うのですが普通サイズ、というか大人サイズの歯ブラシのブラシ部分の大きいこと。あんなんじゃ細かいところまで磨けないし、苦しくありませんか。旅先で買うのはいつも子供用です。(写真をよくみたら歯ブラシにcuida bebe、赤ちゃんケア用とか買いてありますね。これ赤ん坊用の歯ブラシだったようです。友人数名にお土産であげちゃった。)
この歯ブラシ、根元部分に吸盤がついていて、鏡とかにくっつけて干しておけるのです。賢い。
あと、体調不良で頭がイカれていたのか、写真フォルダに記憶には無い、バカのサンドイッチの写真が残っていました。みてください。
ハムとチーズとパンを買ったはいいものの、宿に冷蔵庫がないことに後から気付いたので慌てて消費するためにとった策がこれだったようです。しょっぱかったことだけは覚えています。
ポルトガル名物のバカリャウも買って食べました。干した塩辛い鱈をマッシュして揚げたようなものです。味は完全にさつま揚げでした。これ、俺、知ってる食べものだ。
そんなこんなでスーパーで色々物色したり、現地の物価から生活様式を推し量ったり、バスターミナルで明日の分のチケットを買ったり(買えた)、街中をプラプラ散歩していたら日が暮れ始めました。
しっかり休養もとれた1日となりました。
短いですがこの日はこんな感じで、特にスペシャルなことは起きずに終わりました。
明日はいよいよ、今回のポルトガル・スペイン旅行最大の目的地である、サン・ヴィンセント岬に向かいます。わくわくが止まらないね。